税金対策室

作曲家・クリエイターの方へ

 フリーの作曲家として活動されている方の税金・確定申告についてご相談いただくことが多くあります。
ご相談いただく内容は様々ですが、多くの方が「自分の仕事をなかなか理解してくれないから説明が大変」といった悩みとともにご相談に来られます。
私たちは作曲家・クリエイターの仕事に関しては理解しておりますので仕事の説明から入らなくても大丈夫です。
いきなり本題をご相談いただくことができるので、悩みに対して素早く対処することができます

どの程度の収入があれば確定申告が必要なの? (収入より利益を見よう)
 私たちがよくご質問いただく内容で「どのくらい稼いだら確定申告しないといけないの?」というものがあります。 ほとんどの場合『稼ぐ』=『売上』という意味で使われているのですが、確定申告が必要かどうか、税金が多いのか少ないのかは『売上』ではなくて『利益』を基準に考えます。 利益の計算は、『売上』-『経費』=『利益』です。この利益が出発点となります。
確定申告が必要な人:利益がプラスの人
したほうが良い人 :利益が若干マイナスだが他に給料などがある人
しなくても良い人 :他に給与などの収入が無く利益がマイナス(赤字)の人
利益の計算の時どこまで経費に入れても良いの?
 利益を計算する上で経費がいくらか?というのは非常に大きな問題です。弊社のクライアント様からのご相談で最も多い内容といっても良いくらいです。 では、経費に入れても良いかの判断はどうするのかというと『商売上必要な出費』かどうかを基準に考えます。
 商売上必要な出費兼プライベートの出費というものも中にはあります。そんな場合はどうするのかというと、割合で案分します。
例)事務所兼住居(2LDK)の家賃
 使用している割合で案分:事務所用1部屋・寝室1部屋・その他共通の場所という状況の場合50%を経費 残りの50%をプライベートとするのが妥当と考えられます。
税金が安くなる方法ってないの? (青色申告)
 青色申告・白色申告という言葉を聞いたことがあるでしょうか。もしかしたら青色申告は面倒くさいというイメージを持っておられる方も多いかもしれません。
 でも、私たち税理士が皆様の確定申告書をお作りする時は、特別な事情がない限り青色申告でお作りします。なぜなら、税金が安くなるという点に関しては白色申告よりも青色申告の方が圧倒的にメリットが多いのです。
 作曲等の収入で生活できるだけの利益があるのであれば、税金が数十万円安くなるという事も珍しくありません。下記にどのような特典があるかを記載していますので一度目を通してみてください。
■青色申告のメリット
  • 帳簿をつける代わりに最大65万円の控除(利益が減る)がある
  • 赤万が一赤字が出た場合その赤字を3年間繰り越して、将来の黒字と相殺できる
  • 家族への給与(青色専従者給与)を経費として計上できる
  • 100,000〜299,999円までの備品等(PCや機材)を買った時の経費にできる…など
 平均課税を忘れない。印税等の収入が多い方の中で『平均課税』という言葉を聞いたことが無いという方は要注意です。
消費税ってどうなるの?(どんな人が消費税を納税するのか)
 フリーで活動されている方はいわゆる「個人事業主」という扱いになります。平たく言うと自営業という事ですね。そういった方は年間の売り上げが1,000万円というのが一つの基準になります。今年の確定申告で消費税の申告が必要かどうか、を簡単に判断するためには2年前の売り上げを見ます。1,000万円を超えている場合には申告が必要、超えていなければ不要という事になります。